仮想現実(VR)体験の認知症に対する論文が発表されました

認知症に対する非薬理学的アプローチとして、
VR 体験の実現可能性 (受容性と安全性) を評価する目的がありました。

Virtual Reality Experience Intervention May Reduce Responsive Behaviors in Nursing Home Residents with Dementia
(バーチャルリアリティ体験の介入は、認知症の老人ホーム入居者の反応行動を減少させる可能性がある。)

2021年11月9日に「Journal of Alzheimer’s Disease」に掲載されました。

背景:認知症が進行すると、無気力、抑うつ、激越、攻撃性、精神病などの反応行動を示すことが多くなります。
抗精神病薬による潜在的なリスクのため、臨床現場では非薬物療法的アプローチ(音楽を聴く、テレビを見る、美術工芸品を作るなど)が反応行動を管理する第一の戦略として考えられるようになっています。
現在までのところ、介護施設に住む進行した認知症の人々に対する非薬物療法的アプローチとしての没入型非ヘッドマウント型バーチャルリアリティ(VR)体験の評価は報告されていません。

目的:VR体験の実現可能性(受容性、安全性)を評価する。

方法:単一サイトのケースシリーズ(非ランダム化、非盲検化)で、利便性の高いサンプル(N = 24、年齢 = 85.8±8.6 歳、Cognitive Performance Scaleスコア = 3.4±0.6 )で介入前後のうつ病と焦燥感を測定した。
介入は、研究コーディネーターの進行する30分のVR体験を2週間(10回)行った。

記事全文は下記URLを参照ください。
https://content.iospress.com/articles/journal-of-alzheimers-disease/jad210010