Matterportの技術を不動産に最適化するために

３D写真は、シンプルで速くなければなりません。ボタンを押すだけのような簡単さが必要で、物件を撮影するのに時間がかかってはいけないのです。
これは、私たちがMatterport 3Dカメラとクラウドプラットフォームを開発する際に、全米の不動産ブローカーであるRedfinとそのCTOであるSasha Aickinから得た多くの重要な洞察の一つです。

Redfinは、Matterportの3Dテクノロジーとクラウドサービスを活用した「Redfin 3D Walkthrough」機能を発表し、Redfinのエージェントが掲載するすべての分譲住宅に提供しはじめました。

Redfinは、数年前からエキスパートカスタマーとして協力してくれています。
テクノロジーを活用し、顧客第一主義のエージェントサービスモデルを提供することで、住宅の購入や売却をより良く、より簡単にするというアプローチを長年にわたって行ってきたパイオニアです。
彼らのエージェントは、顧客の満足度に応じて報酬を得ており、これまでに130億ドル以上の住宅販売を成立させ、1億7500万ドル以上の節約を実現してきました。

Matterportはコンピュータビジョンや3Dイメージングの分野で優れた専門性を持っていますが、Redfinは不動産を熟知しています。
不動産業界は、多くの人々に大きな影響を与える方法で3Dメディアを消費者に提供する機会を与えてくれる業界であると考えているので、これ以上のパートナーはいないと思います。
Redfin社から最初に言われたことの一つは、画像撮影のプロセスが簡単で迅速でなければならないということでした。

最初のベータ版カメラはハンディタイプでした。ユーザーはカメラを部屋の中で動かして3Dで撮影しますが、それには技術と時間が必要です。これでは不動産業界では使えません。
カメラマン（またはエージェント）が長時間のトレーニングを行わなければならないとしたら、業界で採用されることはないだろうとRedfinは語っています。1枚の画像を撮影するのに時間がかかりすぎる場合もです。
カメラマンが現場で何時間もかけて画像を撮影したり、最終的な仕上がりを調整したりしなければならないとしたら、経済的にも品質的にも破綻してしまいます。

そこで、三脚の上に設置するカメラをロボット化し、iPadアプリでワイヤレスに制御することで、全工程を自動化し、迅速で安定した撮影を可能にしました。カメラマンは、ボタンを押して部屋から部屋へと移動させるだけです。
そこから3Dモデルを作成するまでのすべてのプロセスは、Matterporのクラウドシステムによって自動化され、一貫した高品質の結果が得られます。

また、「画像は素晴らしいものでなければならない」という要望があったため、ビジュアル面での品質のハードルは最初から非常に高く設定されていました。
不動産物件は、ビジュアルのクオリティで決まります。3D写真が家の本質を捉えていなかったり、ぼんやりしていたり、歪んでいたりすると、リスティングをさらに悪化させることになりかねません。

Redfinは、Matterportが3Dモデリングの会社ではなく、3Dメディアの会社であり、3Dはそれ自体が目的ではなく、視覚的な体験を向上させる必要があるということに気づかせてくれた、非常に影響力のある声の1つでした。これは我々にとって「なるほど」と思える瞬間でした。

3Dショーケースは、家の中のすべての部屋を複数の視点から鮮明に、詳細に、リアルに見せることができる没入型のシステムです。
私たちは、オンラインで物件を実際に体験することに対する人々の概念をリセットできたと思います。
3D画像には豊富な基礎データが含まれており、私たちの3Dメディアプラットフォームによって、そう遠くない将来に多くの新機能が実現されるでしょう。

カメラで撮影したデータを使って、特定の場所に注釈やメモを残したり、部屋の正確な寸法を取得したりすることはできますか？

もちろんです。

部屋から部屋へと移動する際に、寸法を測ったり、ヘッドアップディスプレイに面積などの情報を表示したりすることはできますか？

可能です。

3Dはイメージをより魅力的にしますが、それ以上に重要なのは、自分の周りの空間を理解するための構造的なデータを追加することでしょう。
今後、Matterportのプラットフォームは様々な展開を見せ、どんどんと良くなっていきます！

※当記事はメーカー(Matterport社)の公式ブログ記事の日本語翻訳版です。日本のユーザー様向けに、一部内容を変更・修正している場合があります。元の記事をご覧になりたい方はこちらをクリックしてください。